JR名古屋駅前の⾼層ビルが建ち並ぶオフィスを抜けると、昔ながらの商店街と⼟蔵と町屋が混在する⾵景が続く那古野エリア。近年では、星付きのレストランが集中し、江⼾時代の⾵情が残る⼈気エリアです。歴史と⽂化が⾊濃く残る那古野エリアですが、時代の流れには逆らえず、開発の波に飲まれて古い町家や⼟蔵が解体され、マンションや建売住宅に置き換わっている現状があります。築100年以上の町屋はかつての2割程度にまで減少してしまいました。この現状を⾷い⽌め、那古野の町並みと⽂化を100年先まで継承して、未来へつなげる。そのために、私たちFUDOUSAN KOBOはプロジェクトを⽴ち上げました。
「今」おもしろいまち、ではなく、「これから」の10年先、100年先までも続いていくような、このまちの歴史⽂化である「⾵景」を継承し、現代を⽣きる⼈々の⼼に「情景」を残したい。そんな想いで、那古野開発プロジェクトを行っています。
名古屋築城の際に清洲越えで移り住んできた豊かな商⼈たちが住み活気にあふれていた町、那古野。しかし現代社会では経済性·合理性という名の元に乱開発が進み、この貴重な歴史的町並みも姿を消そうとしています。社会から求められるニーズの変化もあるかもしれませんが、私たちはこのような町並みを残したいと強く願っています。町並みには有形·無形を問わず⽂化が宿っています。古い町並みを残したり復元することが⽬的ではなく、古い町並みに宿る⽂化を継承して、今の時代に合わせた解釈でリデザインしていくことが私たちの⽬指す姿です。時の流れと共に価値は⾒直され、時にはカタチを変えて⼤切に紡がれていく。過去400年と、ここから100年の橋渡し。さらなる価値の探求と⾒過ごされている才能への投資·本質的なバリューアップを繰り返すプロフェッショナルプロデュース集団として、「街を彩る⼈」と共に伴⾛していきます。
街と⾷⽂化、伝統⼯芸をただ守るのではなく、
守りながらかつ適宜時代の変化に追従するように⼿を加え、 このまちのストーリーを後世へ伝えていくことを⽬指します。1.⽂化的体験の創造
すでに飲⾷店が増え、活性化が始まっているこのエリアに私たちならではの感性と⼈脈によって、建物・町並み・お店をプロデュースし「オリジナル」体験をつくります。
2.技術の継承
食文化・伝統工芸技術・造園技術を研鑽し、ここで生まれる経済活動はまちが生きぬいていく力となります。
3.美術的な価値の創造
ひとつのまちを美術館に見せることで、より一層の深みと驚き、感動のあるまちづくりを行います。
全国でも例がない街全体を庭ととらえた街並みづくりをしています。庭の中に店舗や宿泊施設を配置しているのです。江戸時代から残る街並みを復元して残すことが私たちの使命ではなく、江戸時代から残った街の価値と対等に、有形無形を問わず未来に何かを残す責任があると私たちは考えています。この地域には、歴史的に建物の奥に坪庭があり、各家庭で四季を感じていた文化がありました。昔から残った建物群にその形跡が残っています。庭は有形ですが、四季を感じるという無形の文化も私たちは大切にしています。
名古屋市内の⺠有地の優良な緑化事例を顕彰しPRすることにより、⺠有地緑化の普及促進や質の向上を図ることを⽬的とする「なごやグッドグリーン賞」。この賞に私たちは第2回(2020年)・第3回(2021年)と連続受賞しました。
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